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[イベントレポート] CS寺子屋Vol.8「組織の成功に寄与する!チームビルディングとカルチャー構築とは」

カスタマーサクセスは、顧客の成功に貢献するために多くのステークホルダーと関わりを持ち、フィードバックから企業・部門・プロダクトを継続的に進化させる活動です。そのため、1人では決して成しえず、実現にはチーム全体の総合力向上と企業文化の構築が欠かせません。

ですが、お悩みを相談いただくカスタマーサクセス担当者からは「何から始めれば良いかがわからない」、「独自に取り組んでいるが、それが正解かがわからない」といったお声も良く耳にします。

CS寺子屋 Vol.8では「組織の成功に寄与する!チームビルディングとカルチャー構築とは」というテーマで、株式会社ラクス 小岡さんとChatwork株式会社 大河内さんの2名をお招きし、カスタマーサクセス担当者を対象とした、チームビルディングや人材育成に焦点を当てたお話を語っていたきました。


スピーカー紹介

株式会社ラクス 小岡崇

株式会社ラクス(2020/10-現在)
楽楽精算事業部のCSMとして、約1万3千社の既存顧客(特に代理店商流)に対するアダプション領域の仕組化(KPI/施策設計)に従事。

株式会社イルグルム(2012/4-2020/9)
広告効果測定プラットフォーム「アドエビス」の営業/コンサルタント、CS部門(直販/代理店)立上げから部門運用までを担当。

リスクモンスター株式会社(2006/7-2012/3)
与信管理アナリストとして倒産格付の付与/債権ポートフォリオ分析などコンサルティング業務の後、営業企画部門にてWeb等を担当。

Chatwork株式会社 大河内唱平

新卒から6年間CSを経験した後、前職の上司に誘われChatworkに入社。

マーケ・IS・FSと渡り歩いた末にCSの立ち上げを行った。その後は、Chatworkが買収した事業の子会社に出向し、代理店の立ち上げを行っている。

CSでの経験を活かしたいと思っていた時に、白塚さんに声をかけられ、今までの経験をコミュニティーに発信をしている。


株式会社ラクス 小岡崇さん「顧客を成功に導き、成功させ続けるCS組織の裏側」

私からは「顧客を成功に導き、成功させ続けるCS組織の裏側」というテーマでお伝えします。

「楽楽精算」のカスタマーサクセスについて

”顧客を成功に導く。成功させ続ける”という言葉は、当社で提供する「楽楽精算」におけるカスタマーサクセス部門のミッションです(事業としてのミッションは別にあります)。メンバーが迷ったときに「この行動はお客様を成功に導いていると言えるのか」、「成功させ続けていると言えるのか」と、考えるための判断基準としています。

「楽楽精算」は、月次解約率が0.3%前半に収まっていて、年間の解約率が4%程度と、SaaSの中ではチャーンレートが非常に低いことが特徴です。

私は2020年10月から、カスタマーサクセス部門の管理職として入社しています。当時は顧客数も現在の半分程度でしたが、3年で倍以上に増えました。当初は「アダプション領域」を担当していましたが、今は代理店商流と、1都6県以外の東日本領域の顧客におけるオンボーディングからエクスパンションまで担当している部門を管理しています。

今回は、カスタマーサクセス組織における運営の”裏側”を、以下の3つのポイントに絞ってお話していきます。

①育成       : CS人材としてのマインドセット。人を知り、組織とつなげる。
②人事評価     : 数字の評価に紐づく個々人の成長の納得感。As-Is、To-Beの分解。
③モチベーション維持: 何のためにCSをするのか。自分はどうありたいのか。

カスタマーサクセス人材の育成

まず、育成の大前提として”マインドセット”を重視しています。マインドセットで人と組織を繋げ、次に製品知識やカスタマーサクセスといった話を伝えていく。その人がどのような意識でカスタマーサクセスという職種に向き合っていくのか。そして、組織が目指しているゴールがキャリアのイメージとマッチしているのか。そのようなことを一番最初におこないます。

「自分がどうしたいか」ではなく、サービス提供側として「お客様に対してどうあるべきか」を棚卸していきます。そこで、自分との合致度を向上してもらうことが最初のステップです。

順番としては以下の流れで落とし込んでいます。

✓ 企業として     → ビジョン(企業KPI)
✓ 製品(事業)として → 製品ブランド(事業KPI)
✓ CSとして        → 組織ミッション(部門KPI)
✓ 個人として     → そうありたいか(マインド)
             どうあればそう言えるか(個人KPI)

これらを最初の3か月〜半年ほどの期間をかけてOJTも絡めながら実施するのが当社の育成方法です。採用においても同様に、そのような落とし込みが考えられそうな人というのを採用基準にしています。

次は、その人を紐解いていく手法について説明します。

手法① 1on1実施によるコーチング

コーチングの技術を用いて「本人と特性」、「CSや事業にどう活かしていくのか」を棚卸していきます。例えば、改めて「なぜCSをやりたいのか」の共通認識は必ずやることです。

手法② 自分自身を知る&周囲と認め合う

私だけでなく、部門やチームとの相互理解も重要です。当社では、SPIや16Personalitiesなどを用いて、自身を客観的かつ統計的に診断しています。結果を共有しあうことで、誰と誰が相性がよいか、お互いがどのような特性を持っているかを認識することができますので、どのようにコミュニケーションすれば良いか、チームでどのようなポジショニングを取らせてあげればよいかを話し合うようにしています。

これらの手法で本人のマインドセットを周囲と相互認識することで、自身の納得感を高め、育成のカリキュラムやOJTの効果を最大限発揮できるように工夫しています。

過去、マインドセットがされてない状態でオンボーディングを実施した際、進め方やコミュニケーションの取り方などにおいて「思っていたのと違う」といった意見が出ました。そういった経験から、マインドセットが非常に重要だと感じています。

カスタマーサクセス人材の人事評価

人事評価に関しては、定量的な数字の評価は当然おこないますが、「個人の成長」と「数字」を紐づけた目標と評価もおこないます。

まず、当社では1on1でマインドセットをおこなったうえで目標を設定します。その際、解約率や継続率のような「遅行指標」は自身の行動と結果を結びつけることが難しいため、個人の定量目標には設定していません。一方であるべきCS人材になるための定性的な目標については、これからお話する4種類の分解を経て設定をしています。

分解① 思考(ギャップの把握と課題の設定)

例えば、以下のような思考整理をおこなっていくことで自分のあるべき姿(To-Be)と現在地(As-Is)を洗い出します

 1.最初は何もできない(As-Is) → オンボーディングができるようになる(To-Be)
 2.オンボーディングができるためには → 製品知識がない
 3.製品知識を習得しよう → 何をどのようにやるべきか?※以下分解②へ

分解② 行動・段取り(いつまでに何をする)

次に、To-Beに向かうためのポイントを押さえるために、いつ何をどのようにしていくのか具体的に行動・段取りを決めます。

例)いつまでに何のマニュアルを覚えるのか。5分悩んだら先輩に聞く。動画を見て勉強し周囲にアウトプットする機会を設ける。など

分解③ コミュニケーション(誰をどのように巻き込む)

成果をだしていく活動は一人で進めると非効率です。その時々で適切な人を巻き込むコミュニケーションが重要な要素になります。

例)新人さんがオンボーディングプロセスでの顧客対応についてロールプレイングで客観的に評価してもらう際は、教育担当以外の営業など隣接部門の人に聞いてもらうことで、初対面のお客様に対応できるようにする、など。

分解④ 成果(定性でも可 ※定量だとなお良し)

①〜③の要素を定義し、それを実行することで得られる成果を決めます。定量だとよいですが、定性でも構いません。

このように、4つの要素で分解して目標設定・評価を繰り返すことで、自然と数字がだせる人間になっていきます。また、人事評価は賞与や昇給昇格にも関わります。

職位ごとの評価基準としては、「定性要件を満たしている状態」が昇給昇格条件であるため、定量評価より定性評価で結果をだせる人が”継続してパフォーマンスをだせる可能性の高い人”だと定義しています。そのため、目標数字を大幅に達成したとしても定性面での結果が出ていない人は昇給昇格することは無い評価基準になっています。

カスタマーサクセス人材のモチベーション維持

モチベーション維持の活動は、「自身がマインドセットで腹落ちした際に掲げた目標」に対して”進捗しているか”に寄り添うことが目的です。

我々は「火を絶やさないために薪をくべるように」と表現しており、連続したフィードバック活動をおこなっています。

具体的には、月次で進捗面談を実施し「1年後のあるべき自分の姿」に対して1か月ごとに分解した定性状態のゴールを落とし込み、そこを進捗評価していく流れです。月次にすることで、進捗度合いが良くないケースに対してリカバリ策を検討したり、ゴール設定を変えてみるといった短期のPDCAを実現できます。

頑張る方向が間違っていたり、周囲と自分を比較しすぎてしまっていたり、目の前の数字を追いかけすぎて自身のTo-Be像を見失っていたり、想定外の問題が発生して足が止まっていたりと、様々な問題は発生するものです。そのため、常にゴールの共通認識と、それに対するプロセスの方向性が間違ってないかを進捗面談で確認や補正することに意味があります。

まとめ

顧客を成功させ続けるCS組織は「数字に傾斜しない。有言実行したうえでの成長を評価する組織」です。数字ばかり追いかけず、本人が「数字を達成するために解決しなければならない課題は何か」、「どういう人物であれば達成できると言えるのか」についてプロットし、自ら考え自己成長できるようになれば「数字が達成できるCS人材」になれる。そういったマインドを醸成し、個人の成長を会社や管理職として評価するサイクルが回せている組織が「お客様が困っているところに手を差し伸べ、顧客を成功させ続けるCS組織」だと考えています。

Chatwork株式会社 大河内唱平さん「入社時オンボーディングとCS組織のカルチャー構築について」

私からは、Chatworkのカスタマーサクセスチームでおこなってきた入社時のオンボーディングと、私のCS経験の集大成である「CSはじめ塾」についてお伝えします。

※CSはじめ塾とは:CS KOMMONS内で実施したワークショップ型のイベント。カスタマーサクセス未経験者を対象に、マインドセットや顧客理解を深めるコツなど実践で使えるノウハウを複数回にわたって伝授

私がChatworkのカスタマーサクセスチームを立ち上げたとき、最初は「とにかく成果を出さないといけない」という状態から始まりました。部門のあるべき姿やメンバーが何がやりたいかといった話は一旦横におき、「まずは立ち上げないとチーム自体無くなってしまうから皆頑張ろう!」という状況で進めていました。

その後、チーム規模が変化するにともなって、徐々に進化していきました。最初の3〜4名まではがむしゃらに進めていて、私がカスタマーサクセスを抜ける8〜10名規模のときには、人に合わせた役割体制を考えたり、キャリアに合わせたKPIの設定ができてました。

今回は、入社時のオンボーディングについて、私の経験の集大成である「CSはじめ塾 門下生 教育資料」をベースにお伝えします。

CS経験の集大成!「CSはじめ塾 門下生 教育資料」

実は、私がCS KOMMONSに関わるタイミングで「今までカスタマーサクセスで経験したことをコミュニティで発信したい」という想いから、カスタマーサクセス未経験者向けに「CSはじめ塾」というイベントで発信をしていました。ここからは、こちらの資料の中から重要なポイントを抜粋してお伝えします。

最初はマインドセットから

「CSはじめ塾」は、カスタマーサクセス未経験者向けに実施しており、最初のマインドセットを非常に重視していました。会社によって、カスタマーサクセスに求められる役割は違ってくるので1時間ほど時間をかけて、部門で求めていることや理想像のすり合わせをおこないます。その後、それをおこなうために必要なスキル・知識のすり合わせをおこなっていく形です。

質問例)
・何を期待されてカスタマーサクセスに入っていますか?
・それを達成するためにあなたはどんなカスタマーサクセスになりたいですか?
・あなたにとって理想のカスタマーサクセスって何ですか?

カスタマーサクセスが顧客に対してはじめに確認すべきこと

私がカスタマーサクセスで顧客に確認することの中で、一番重要だと感じていることは顧客の「導入目的」と「利用用途」の理解です。この2つは分けて考えることが重要だと考えています。

理由として、例えば営業からカスタマーサクセスに転職しているメンバーだと、導入目的は上手にヒアリングできるんですけど、利用用途は聞かなかったりする傾向があって、提案が薄くなってしまったりすることがありました。

また、サポートからカスタマーサクセスに転職しているメンバーだと、利用用途は上手にヒアリングするんですが、導入目的のヒアリングは苦手だったりしました。
そのため、カスタマーサクセスのメンバー向けには「導入目的」と「利用用途」の違いを問いかけ、具体的なイメージを持ってもらえるように、導入事例から一緒に紐解いていくことをおこなっています。

「導入目的」、「利用用途」の明確化をするためには

「導入目的」と「利用用途」を理解していくために、「CSはじめ塾」ではわかりやすい図を見せながら以下のような説明をしています。

✓ システム担当部門の窓口に「導入目的」は聞けないよね。
✓ 現場に導入目的を聞きにいっても意味ないよね。
✓ 社長に「利用用途」は聞けないよね。社長は「導入目的」しか答えられないよね。

「導入目的」や「利用用途」が聞けてないことが悪いわけではありません。この部門に聞けてないことは当然といったことを理解し、聞ける部門にどうやって会いにいくか、を最初に説明しています。例えば、以下のようなイメージです。

悩み : システム部門に何回も接触しているけど「導入目的」や、現場の「利用用途」が聞けない。
解決策: システム部門だから答えられないのは当たり前なので、バイネームで現場の人に会わせて欲しいという提案をしてみる。

また、成功事例を紐解くことで役割体制の違いもみえてきます。お客様の担当窓口がシステム部門なのか、現場の責任者なのかによって難易度の違いがでてくる。そういった「顧客理解」に対する考え方を最初にインプットすることが、カスタマーサクセスとして重要です。

顧客理解を深めるために

顧客理解には以下の3つがあります。

1.業界理解
2.職種理解
3.組織理解

業界理解と職種理解は事前に勉強ができますが、組織理解はお客様へのヒアリングが無いと理解できない部分になるため、カスタマーサクセスとして必須の取り組みであり、そのためにハイタッチを自分がしているという理解に繋げます。また、業界理解はフォローできるのでステップメールでも情報共有できるためハイタッチである必要はないといった話もします。

組織理解をしていくと、聞くべき人に聞けるようになっていくので、この話はシステム部門に聞こう。逆にこの話はシステム部門だとわからないので、現場の利用者に聞こう。次回MTGでは〇〇さんだけじゃなくて□□さんも呼んだ方がいいんじゃないか。そういった進め方ができるようになるので、案件が上手くいくようになっていきます。

さいごに

今回はポイントを絞ってお話したため、割愛していることも多くあります。もっと聞きたいという方がいましたら是非、お声がけください。

また、今日は話ができませんでしたが「定期的にメンバーのアウトプットの機会を作る」ということが重要です。お客様の成功を願える人はチームの成功も願える人だと思っているので、チームに対しての貢献を小さな成功体験から積んでいくことをお勧めします。

本イベントのアーカイブ動画は、ポータルサイトからチェック!

本イベントのアーカイブ動画はCS KOMMONSのコミュニティメンバーに限定公開をしています。

イベントレポートを読んで、より具体的な話を登壇者から聞きたい方や、イベントに参加したけれども振り返りをしたい方は、アーカイブ動画をご覧ください。

すでにコミュニティに入っている方は、コミュニティポータルサイトのイベント一覧からアーカイブ動画をご覧いただけます。

まだコミュニティに入っていない方は、以下からCS KOMMONSにご参加ください!

カスタマーサクセスのチームビルディングとカルチャー構築に課題をお持ちならKOMMONS

株式会社KOMMONSでは「働くを、傍楽に」というVisionの元、事業を進めている会社です。国内最大級のカスタマーサクセスコミュニティを基盤に、カスタマーサクセス特化型のキャリア支援事業、カスタマーサクセス設計支援事業の2つを提供しています。

急速に拡大しつつあるカスタマーサクセス市場において、即戦力の人材を採用するのは非常に困難です。弊社では、オンラインコミュニティに登録する約700名のカスタマーサクセス人材の中で、経験者や潜在能力のある未経験者を紹介できます。また、カスタマーサクセス組織のチームビルディングとカルチャー構築に課題がある企業様に向けて、経験豊富なプロフェッショナル人材による設計支援から提案可能です。人材を採用する前のプロセスから寄り添うことで、カスタマーサクセス組織の成長に伴走し、必要に応じて適切なスキルセットの人材を副業・業務委託・転職といったさまざまな形で紹介することができます。