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【イベントレポート】CS寺子屋Vol.2...

2025.9.15

【イベントレポート】CS寺子屋Vol.25「“顧客の成功”に集中できるCSへ──物件王が語る、プロ人材との共創で見えた可能性」

    2025年8月21日にCS寺子屋Vol.25を開催しました。
    今回のテーマは「“顧客の成功”に集中できるCSへ──物件王が語るプロ人材との共創で見えた可能性」。

    CS立ち上げやCSチーム運営に悩む多くの企業が直面するのは、「顧客対応はできているが、成功まで伴走できていない」という壁です。今回のイベントではその構造的な課題に対して、外部CSプロ人材との“共創”というアプローチで突破した事例が語られました。

    登壇したのは、株式会社物件王 カスタマーサクセス マネージャーの澤木さん、同社を継続的に支援するCSコンサルタントの大脇さん。モデレーターはCS KOMMONSの白塚が務めました。

    CS立ち上げ前の状況と課題

    物件王は、新規事業として不動産仲介業への参入支援を行うBtoB型のSaaSを展開しています。顧客にとっては“はじめての不動産事業立ち上げ”となるため、本来なら中長期で寄り添うCS体制が不可欠でした。

    一方で導入当時は、主にサポート部門が顧客対応を担っており“御用聞き”の延長にとどまり、顧客の成果創出まで踏み込めていない状態にありました。属人化も進んでおり、社内で「CSの役割とは何か」がまだ言語化されていない状況でした。

    そこで外部プロ人材として参画したのが大脇さんです。

    物件王が重視したのは「施策の肩代わり」ではなく、「仕組み設計と自走化」。最初はチームが向き合っている課題や認識の差分を丁寧に可視化し、“CSが実現すべき価値”を整理するフェーズから支援が始まりました。

    また、“伴走支援を業務の延長線にせず、社内リズムを保つ”という観点から、ミーティングの多くは業務時間外(早朝・夜間)に実施されています。運用面でも心理面でも「チームが主体」の立ち上げスタイルを徹底したことが特徴です。

    共創を通じて実装された3つの仕組み

    この共創の過程で整えられていったのは、CS活動を“属人”から“再現可能な組織運用”へと昇華させるための3要素です。

    ① ヘルススコアの仕組みづくり
    顧客状態を定量的に把握し、どの顧客を優先すべきかを判断する軸づくりから着手。これにより、日々の支援活動の「意思決定の根拠」が明確化され、チーム全体の動きが揃いました。

    ② マネジメント面でのフォロー
    立ち上げの途中でリーダー交代の局面もありましたが、伴走支援により“チームの軸”を保ちながら体制移行を実現。1on1や役割設計が整理されたことで、組織としての迷いが減り、リーダーシップが強化されました。

    ③ スキル定義と言語化
    「良いCSとは何か」を説明可能な形で明文化。顧客対応の録画をもとに振り返りを行う運用が導入され、評価も育成も“主観に左右されない状態”が実現しました。

    “依存”ではなく“自走”への移行

    パネルディスカッションでは、「外部支援さえ導入すれば改善する」という誤解に対し、両者の関係値が共創の肝だったことも語られました。

    大脇さんは、「“答えを渡す”のではなく、“答えを一緒に見つけられる状態”を整えることを重視した」と説明しました。澤木さんは、「提供された仕組みを“実装”し、自社の文化に“吸収する姿勢”が鍵だった」と振り返っています。

    これらの仕組みが回り始めると、CSは「顧客の成功を支える専門職」として社内での存在意義が高まりました。数字責任やアップセル貢献にも関わるフェーズに移行し、同社内で最も人数の多い部門へと成長しています。

    組織全体が「顧客の成果を基準に動く」状態へ近づき、CSが経営テーマとして語られる位置まで押し上げられたことは、今回の共創プロセスの大きな成果だといえるのではないでしょうか。

    まとめ

    今回お話いただいたのは、単なるCS立ち上げ事例ではなく、「外部支援を起点に、自社の文化としてCSを育てていくプロセス」そのものでした。共創を通じて得られた学びは次の3点に整理できます。

    1. “定義”が土台をつくる
      成果や役割の解像度が揃っていない状態では、チームは本質的な成長に向かえない。まず言葉を揃えることが第一歩となる。

    2. “仕組み”が再現性を生む
      属人的な努力から抜け出すためには、スキル・状態・行動を仕組み化し、「誰が担当しても成果を出せる」状況をつくることが必要になる。

    3. “共創”が自走につながる
      外部人材は“解決の肩代わり”ではなく、“変化を加速させる存在”。成果を自社の型として吸収する姿勢こそが、組織を強くする。

    こうした基盤が整備されたことで、CSは「顧客対応部門」から「事業成長の推進機能」へと役割を進化させました。澤木さんが語った「CSを経営の真ん中で語られる存在に」という言葉は、この先の目指す姿を象徴しています。

    今回のイベントを通して、外部支援を検討している方、組織づくりに行き詰まっている方、あるいは最初の一歩に迷っている方にとって、この事例が前向きな実践のきっかけとなれば幸いです。

    カスタマーサクセスの他社事例を知りたい方は、KOMMONSコミュニティへぜひご参加ください。

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