2025.06.10

カスタマーサクセスマネージャー(CSM)とは?仕事内容と役割を徹底解説!~「結局何する人?」の疑問を解消します~

「カスタマーサクセスマネージャー(CSM)って、最近よく聞くけど、具体的にどんな仕事なんだろう?」
「”顧客の成功を支援する”って言われても、何をもって成果とするのか、どう評価されるのかピンとこない…」
「自分のスキルでCSMが務まるのか、将来性はあるのか、モヤモヤする…」

こうした疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

カスタマーサクセスマネージャー(CSM)は、現代のビジネス、特にBtoB向けSaaSなどを中心に急速に重要性を増している職種です。しかし、比較的新しい役割であるため、その定義や業務内容、求められる成果についてまだ曖昧なイメージをお持ちの方も少なくないでしょう。

CSMとは、顧客の成功を能動的に支援し、LTVを最大化させるために顧客に伴走して支援を行う役割になります。業務範囲はオンボーディングからエクスパンション、リニューアルと幅広く、顧客の状態に合わせてコミュニケーションを行います。

この記事では、「カスタマーサクセスマネージャーとは何か?」「具体的に何をする仕事なのか?」という本質的な疑問に焦点を当て、その基本的な役割と主な仕事内容を分かりやすく解説します。この記事を読めば、CSMという職種に対する漠然としたイメージがクリアになり、あなたが抱える課題解決の第一歩となるはずです。

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カスタマーサクセスマネージャー(CSM)の目的と役割

カスタマーサクセスマネージャー(Customer Success Manager、略してCSM)について、「言葉は知っているけれど、実はうまく説明できない…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、CSMの基本的な目的と、その中心的な役割について解説します。

カスタマーサクセスマネージャーの目的:顧客の成功を能動的に支援することでLTVを最大化する

カスタマーサクセスマネージャー(CSM)とは、自社の製品やサービスを利用する顧客が、その製品・サービスを通じて期待する成果(サクセス)を達成できるように、能動的に支援することでLTV(顧客生涯価値)の最大化を目指します。

都度発生する製品・サービス問い合わせに対応する「カスタマーサポート」とは異なり、CSMは問題が発生するのを待つのではなく、顧客が目指すゴールを理解し、そこへ到達するための道筋を共に描き、積極的に働きかけるのが特徴です。

顧客が製品やサービスを最大限に活用し、その価値を実感できるようになることで、結果として顧客満足度の向上、アップセルやクロスセル、さらにはLTVの最大化といった事業成長に貢献します。

つまり、CSMは「顧客の成功が自社の成功に繋がる」という考え方に基づき、顧客と長期的な信頼関係を築くことをミッションとしています。

カスタマーサクセスマネージャーの役割:「顧客の成功」とは何か?を定義し、導くこと

CSMの役割は、顧客にとっての「成功」が具体的に何を指すのかを明確にし、その達成に向けて伴走することです。この「成功」は、顧客の業種、規模、利用する製品・サービスによって多種多様です。

例えば、業務効率化ツールの顧客であれば「作業時間〇〇%削減」、マーケティングツールの顧客であれば「リード獲得数〇〇件増加」といった具体的な目標が「成功」の指標となり得ます。

CSMは、顧客をこれらの目標達成に近づけるために、製品の導入支援(オンボーディング)から始まり、活用促進、課題解決、そして更なる価値提供まで、顧客の状況に合わせて様々な働きかけを行います。

この一連の活動を通じて、顧客が製品・サービスから継続的に価値を得られる状態を作り出すことが、CSMの重要な役割です。この活動が、結果的に顧客の解約率低下やLTVの向上といった、ビジネス上の成果にも結びついていきます。

カスタマーサクセスマネージャーはLTVの最大化につながる重要な役割

CSMの仕事は、直接的に売上数字を獲得できる営業活動と比較して明確な成果が見えづらく、「本当に貢献できているのだろうか?」と不安になることもあるかもしれません。

しかし、CSMの活動は、LTVの向上に大きく貢献します。顧客との長期的な信頼関係を構築し、製品やサービスへのエンゲージメントを高めるという、非常に価値のあるものです。

これらの積み重ねが、将来的なLTV(顧客生涯価値)の最大化という、企業にとって重要な成果に繋がっていくのです。目先の数字だけでなく、長期的な視点で自身の価値を捉えることが大切です。

カスタマーサクセスマネージャー(CSM)の具体的な業務

CSMの目的や基本的な役割を説明したので、次に「具体的に日々どんな業務を行っているのか?」という疑問にお答えします。

CSMの仕事内容は多岐にわたるため、ここではその主な業務範囲と、日常的な活動の概要について説明します。

CSMの対応範囲はサービス導入から継続利用まで多岐にわたる

CSMの業務は、顧客が製品・サービスを導入してから、導入価値をできるだけ早く実感し、継続的に利用してもらうまでの全フェーズに関わります。以下に代表的な業務範囲を挙げます。

  • 導入期(オンボーディング):顧客が製品・サービスをスムーズに利用開始できるよう、導入初期のサポートやトレーニングを行います。
  • 活用期(アダプション):顧客が製品・サービスの機能を十分に理解し、日常業務で活用できるよう、利用状況のモニタリングやアドバイス、成功事例の共有などを行います。
  • 拡大期エクスパンション):顧客のビジネス成長や新たなニーズに合わせて、より上位のプランや関連製品・サービスを提案し、顧客単価の向上を目指します。

その他、契約期間があるサービスの場合はリテンション(契約更新・解約阻止)と言われるフェーズにも取り組みます。顧客満足度を高く維持し、次の契約更新へと繋げます。また、解約の兆候が見られる顧客に対しては、課題をヒアリングし、解決策を講じることで解約を防ぎます。

また、CSMは最も顧客に近く、顧客の声を集めやすい役割になります。要望、不満、改善点などを収集し、製品開発部門や営業部門など、社内の関連部署にフィードバックすることで、製品・サービスの改善に貢献することもCSMの重要な業務の一つです。

これらはあくまで基本的な業務例であり、担当する顧客セグメント(大企業向け、中小企業向けなど)や、企業の事業フェーズによって、業務の比重や内容は変化します。共通しているのは、常に「顧客の成功」を起点に思考し、行動するということです。

カスタマーサクセスマネージャーが定常的に行う業務例

CSMの日常業務は、上記のような業務範囲を達成するために、以下のような活動で構成されることが多いです。

  • 顧客との定期的なミーティング(オンラインまたは対面)の実施
  • 顧客の利用状況データの分析と、それに基づくプロアクティブ(先を見越し能動的)なサポートの計画・実行
  • 顧客からの問い合わせ対応(製品の操作方法や活用のアドバイスを求められます)
  • 顧客向けのトレーニング資料や活用事例コンテンツの作成
  • 社内ミーティング(営業、開発、マーケティングチームなどとの連携)
  • カスタマーサクセス活動の記録と報告

CSMは、顧客とのコミュニケーションを密に取りながら、データに基づいて戦略的に活動することが求められます。契約数が増えれば増えるだけ対応顧客数が増えていくため、日々多くのタスクに追われることもありますが、その一つひとつが顧客の成功、そして自社の成長へと繋がっているのです。

CSMが最も多く取り組む機会の多いオンボーディングについて、具体的な進め方や目指すべきゴールについてはこちらの記事をご覧ください。

多岐にわたるカスタマーサクセスマネージャー業務、まずは「顧客を深く知る」ことが重要

CSMの仕事内容は多岐にわたるため、「何から手をつければいいの?」「自分に全部できるだろうか…」と圧倒されてしまうかもしれません。しかし、全ての業務の根底にあるのは、「顧客を深く理解する」という姿勢です。

顧客のビジネス、目標、課題、そして製品・サービスに何を期待しているのかを真摯にヒアリングし、理解しようと努めること。それが、効果的なCSM活動の第一歩であり、最も重要な土台となります。そこから、おのずと優先順位や取るべきアクションが見えてくるはずです。

最初から完璧を目指す必要はありません。顧客と共に学び、成長していく意識を持ちましょう。

カスタマーサクセスマネージャー(CSM)についてまとめ

この記事では、カスタマーサクセスマネージャー(CSM)という職種について、その基本的な定義、役割、そして主な仕事内容について解説してきました。「CSMって結局何をする人?」というあなたの疑問は、少し解消されたでしょうか。

CSMの目的は、顧客の成功を能動的に支援し、LTV向上に貢献することです。そのための役割としては、顧客にとっての「成功」を定義し、その達成に向けて伴走します。

主な仕事内容はオンボーディング、活用促進、アップセル・クロスセル提案、契約更新支援、フィードバック収集など、顧客ライフサイクルの全般に関わる業務など多岐にわたります。

顧客からの問い合わせ対応を行うのではなく、プロアクティブに顧客の課題を拾い上げ、導入価値をできるだけ早く感じてもらえるよう取り組む姿勢が重要です。

CSMは、顧客と長期的な信頼関係を築き、顧客の成功を通じて自社の成長にも貢献する、非常にやりがいのある仕事です。その一方で、比較的新しい職種であるため、役割の定義や成果の測り方、キャリアパスについて、まだ手探りの部分が多いのも事実です。

カスタマーサクセスマネージャーしかできない重要な役割を改めて考え、より多くの顧客を成功に導けるよう自身の役割を見つめ直す一助となれば幸いです。

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