2025.02.25
【イベントレポート】SUCCESS CAMP 2025 -挑もう。-
2025年1月25日、東京・六本木にて第二回目となる大型オフラインイベント 「SUCCESS CAMP 2025 -挑もう。-」が開催されました。
本イベントは、カスタマーサクセス(以下、CS)に携わるプロフェッショナルが一堂に会し、知識の共有やネットワーキングを行う場として準備を重ねてきました。
約1年間に渡り、運営メンバーや登壇者と準備をしてきたこともあり、170名の申し込み、当日参加が150名と、多くの方にお集まりいただきました。また、参加後のアンケート結果では、満足度4.6/5.0と非常に高い評価を得ました。
今回のイベントレポートでは、「SUCCESS CAMP 2025 〜挑もう。〜」がどんなイベントだったのかをイベントの雰囲気がわかる写真と共にお伝えします。
※メインステージで行われた事例登壇については、事例登壇セッション編のイベントレポートを後日公開する予定です。
SUCCESS CAMP 2025 のイベントコンセプト
「本当にカスタマーサクセス(CS)は必要なのか?」 「売上が上がればそれでいいのでは?」
CSの価値が十分に理解されず、取り組みが進まない現状に悩む企業は少なくありません。
しかし、顧客が成功することで初めて、持続的なビジネスの成長が実現するという考え方が今、求められています。
こうした現状を打破し、CSを企業成長の中心に据えるためのイベントにするべく、「SUCCESS CAMP 2025 -挑もう。-」のコンセプトメッセージを「挑もう」としました。
イベントは、同時に複数のコンテンツが進行する形式で、以下の5つのステージを用意しました。

業界をリードするプロフェッショナルたち(KOMMINS Premium Partners:以下KPP)が、解約防止、データ活用・生産性向上、新規獲得、プロダクト開発、イネーブルメントといったテーマ別で登壇し、成功事例や実際に活用できるデータ戦略や思考プロセスを共有するメインステージや、
具体的なCSの施策を6社から聞けるLTステージ、CSがやるべきことを整理できるワークショップ、ネットワーキングスペースやおみくじカフェでの交流を通じて、実践的なスキルを身につけ、同じ課題に挑む仲間たちと共に学び合う場となりました。
オープニング

オープニングムービーと共にはじまったオープニングセッションでは、TAIANの高橋さんの司会のもと、CS KOMMONSの白塚から、イベント開催趣旨や各種イベントコンテンツ、イベントの楽しみ方を案内しました。

また、仲間と出会う仕掛けとアイスブレイクを兼ねて、ネットワーキング担当のCareMaker 尾田さん、SmartHR 小林さんの進行のもと、隣の人と自己紹介をするペアワークもオープニングで実施しました。

今回、会場協賛をいただいたヤプリさん、ノベルティ協賛をいただいたグッドカルチャーズさんからもイベントへの想いやCSの取り組みを共有いただきました。
メインステージでの事例登壇

メインステージでは、解約防止、データ活用・生産性向上、新規獲得、プロダクト開発、イネーブルメントといった5つのテーマで15名もの登壇者とファシリテータによる事例登壇セッションが行われました。

本イベントの登壇者は、昨年実施したSUCCESS CAMP 2024同様、CS KOMMONSの分科会「KOMMONS Premium Partners(略称:KPP)」に参加されている方々です。
CSのマネージャークラスを集めたKPPでは、CS業界を盛り上げるべく、ひと月に一度の定例会でノウハウを共有しあうなど活動をしてきました。

事例登壇セッションについては、別途事例登壇だけをまとめたイベントレポートを公開予定です。
盛りだくさんな内容になっているので、そちらの公開も楽しみにしていてください!
ライトニングトーク
LTステージでは、3名ずつ2回、計6名の登壇者によるCSに関するライトニングトーク(LT)が行われました。

前半のLTステージでは、マネーフォワード坂本さん進行のもと、オシロ浜田さん、エーアイセキュリティラボの阿部さん、tripla水村さんにご登壇いただき、
浜田さんからは「サポートから顧客・自社にサクセスを届ける組織に変化した2024年」、阿部さんからはユーザー会に焦点を当て「お客さまを知る」、水村さんからは「CSから他部署、会社への影響の与え方」というテーマで実際に社内で取り組んでいる施策についてお話いただきました。

後半のLTステージでは、オシロ浜田さん、マネーフォワード坂本さんの進行のもと、batton豊田さん、ネットショップ支援室 奈須さん、プラスアルファ・コンサルティング 清水さんにご登壇いただき、
豊田さんからは、「CSができるMRRの上げ方」というテーマで、現場を一番知っているCSが社内のトップイシューとして、MRRの成長角度を上げるために行った施策について。
奈須さんからは「カスタマーサクセスとサポートの分業化で見えてきたもの」、清水さんからは「業務効率化のタネを発掘する方法」というテーマで、個社対応になりがちな有償コンサル(プロフェッショナルサービス)の業務負荷を軽減すべく、この半年間取り組んだことを紹介頂きました。

6名の登壇者による実際の業務での気づきや成功体験が短時間で次々と共有され、新たな視点や事例を得るための有益なセッションとなりました。
ワークショップ
参加者が実践的なスキルを身につけるためのワークショップも開催されました。内容は以下の通りで、3回開催されました。
- ケーススタディをもとに、CSチームのマネジメントについて学ぶ
- 自社のサクセス事例から理想のCSを言語化しよう
- 理想のCSを実現するために、トップイシューを整理しよう
定員数に限りがあったのですが、どの会も満席になり、中には立ち見で参加する方もいらっしゃいました。

「ケーススタディをもとに、CSチームのマネジメントについて学ぶ」では、サイボウズ大脇さん、CAMPFIRE大河内さん、Syinc内川さんにワークショップを開催いただきました。
講師が用意したケーススタディをもとに、マネジメントの仕事を体験しながら、考えをアウトプットすることで、マネジメントとしての役割とは何か、を知ることができる内容のワークショップでした。

「自社のサクセス事例から理想のCSを言語化しよう」では、ラクス小岡さん、ATOMica大竹さんにワークショップを開催いただきました。
講師が用意したフレームワークやプロセスをもとに、「自社と顧客がどういう状態になっていたら成功といえるか」を可視化しながら、CSの提供価値と顧客との関係性を独自性があるキーワードで言語化していきました。
最後に、CSのミッションを整理し、それについて参加者同士でディスカッションを実施するといった内容のワークショップでした。

「理想のCSを実現するために、トップイシューを整理しよう」では、Leaner Technologies織茂さん、コミューン城田さんにワークショップを開催いただきました。
会社のトップイシューとCSが貢献できるトップイシューが何かを整理した後、各社がどういうロジックでトップイシューを整理したのかを参加者同士で共有し合いました。
ネットワーキングスペース
参加者同士が交流し、情報交換を行うためのネットワーキングスペースは、CareMaker 尾田さん、SmartHR小林さんに企画・準備をしてもらいました。

「ハイタッチ」「ロータッチ」などの役職ごとで分かれたり、顧客規模で分かれたりとネットワーキングスペースのテーマ設定を時間ごとに変えることで、同じ課題や目標を持つ仲間と出会い、意見交換を行うことで、新たな気づきや学びを得る場となりました。

また、メインステージのステージ後に、登壇者に直接質問をするためのスペースとしても使われたため、登壇者と交流をしたい方や、自社の事例に合わせて具体的に質問がしたい方にとって有意義な時間となりました。
ノベルティ・おみくじカフェ

今回、グッドカルチャーズさんにノベルティの協賛をしていただき、マグカップとステッカーを参加者に配布しました。
マグカップは7色用意され、当日配布したパンフレットで自分が選んだマグカップの色にちなんだ占い結果を知れる仕掛けとなっていました。

おみくじカフェでは、ノベルティとして配られたマグカップを使ったドリンク提供や、今年の1年の機運を占えるおみくじと、願がけができる絵馬が用意されました。

リラックスした雰囲気でカジュアルな対話ができ、他の参加者と語り合ったり、絵馬に書かれたCSの志や願いを見ることで、新たな発見を得る場となりました。
クロージング・懇親会
クロージングセッションは、オープニングセッション同様、TAIAN高橋さん進行のもと進められ、CSKOMMONS 白塚より来場者への参加のお礼や今後のイベントの紹介をしました。
その中でも、「CSは単なる役割ではなく、一つの概念である。既存の顧客を起点にユーザー体験を創出し、事業を成長させていくことこそがCSだと考えています。」という話から
「CSの考え方を日本全体に広めることで、素晴らしい商品やサービスを”正しい”顧客に届けることができるはず。」といった”日本全国にCSの考え方を広めたい”というCS KOMMONSの想いが熱く届けられました。
14:00受付、14:30開始、といった長丁場のイベントだったにも関わらず、クロージングまでご参加いただいた方も多くいらっしゃいました。
懇親会では、ノベルティとして配布したステッカーの裏に振られた数字をもとに、プレゼントが当たる抽選会やネットワーキング、運営による催し物が開催され、最後まで盛り上がったイベントとなりました。
イベントに関するアンケート結果

参加者を対象としたイベント後のアンケートでは、60.6%の方が「非常に満足した」、36.4%の方が「満足した」と回答くださり、97.0%の方からポジティブな回答をいただき、平均4.7/5.0点と高評価をいただきました!
【アンケートでいただいたコメント(抜粋)】
■メインステージに関して:
・社内にカスタマーサクセスの知見がある方がいないので、今回皆さんの話をお聞きでき良かったです。今後の自分の業務に反映させていきたいです。
・様々な切り口での内容で、とても面白く、参考になりました!自分・自組織が進むべき方向が明確になりました!
・テーマに分かれたセッションだったので、自社の業務をイメージしながら聞きたいセッションを聞くことができたので良かった
■LTステージに関して:
・各社の取り組みが具体的に聞けてよかったです!
・どのテーマも興味深いものであり、内容とアクションにつながるような分解や事例があってとても勉強になりました、ぜひ登壇者の方と繋がらせて頂きたいなと思いました!
・CS主導の改善事例が具体的に聞けて面白かったです。自分も自社でも成果を上げて、登壇したいと思いました。
■ワークショップに関して:
・実戦に近いイメージが湧きよかったです!ファシリなどの進行もとてもスムーズでした!
・40分という短い時間ながら、大きな議題に対して本当にたくさんの学びがあり、内容がギュッと詰まったとても良い時間を過ごさせていただきました。
・重要度高、緊急度中〜低くらいの取り組みが今日できたので、とても有意義でした。
■懇親会に関して
・ゆるめのコンテンツがあるのもCS会らしくて好きです。
・セッティングから飲食物・催し物まで、ご準備いただきありがとうございました。他社でもこうやって同じ職種で仲良いコミュニティがあるのだなと、懇親会の雰囲気から感じ、今後もこういった会に参加していけたらと思いました。
さいごに

「SUCCESS CAMP 2025 -挑もう。-」は、CS KOMMONS内の有志が集まった運営チームで準備をしてきました。CS夏合宿後から発足した運営チームと長期間に渡り、何度もミーティングを重ねてまいりました。
SUCCESS CAMP 2024が大盛況だったからこそ、ハードルが高かった本イベントですが、参加者の満足度も高く、明日からCSの業務に活かせる内容が詰まったイベントが開催できたことを、とても誇りに思います。
運営チーム、登壇者のみなさま、改めて一緒に走り切ってくださり、ありがとうございました!!