2025.04.17

外部リソース活用でカスタマーサクセスチームを強化。単なるCSを超えた体制作りへ【株式会社STANDS様】

目的

  • 株式会社STANDS様の既存顧客へのサポートをより充実させ、継続率や満足度を向上させる。
  • 新規顧客への提案活動を活発化し、新たな価値提供を実現する。
  • 限られた社内リソースを最大限活用し、活用提案などのコア業務に集中できる体制を構築する。

課題

  • 顧客数の増加に伴い、サポート業務の負担が大きくなり、CS活動のクオリティの維持が難しくなっていた。
  • カスタマーサクセスの業務が属人化していたため、CSチーム全体でノウハウを形式知として整理・共有する必要があった。
  • ヘルススコアの策定、チャーン予測などCSの重要指標の構築を行うためのリソースが不足していた。

効果

  • カスタマーサクセスチームのリソース確保により、カスタマーサクセス担当者が新たな提案や戦略策定に注力できるようになった。
  • KOMMONSとの協業で業務フローを見直し、より効率的な業務体制を構築できた。

ノーコードでUI/UXを改善し、Webサービスの定着率を向上させるOnboarding

自己紹介をお願いします

藤原さん:株式会社STANDSで取締役COOを務めている藤原です。2018年9月に代表の露木とともに株式会社STANDSを創業しました。

私たちが開発・提供している「Onboarding」は、ノーコードでUI/UXを改善し、Webサービスやプロダクトの定着率や申込率を高めることができるツールです。現在私は、ビジネスサイド全般としてマーケティング・セールス・カスタマーサクセスを担当しています。

加藤さん:株式会社STANDSでOnboardingのプロダクトマネージャ兼カスタマーサクセスを担当している加藤です。ご契約いただいたお客様の導入支援から契約更新まで一気通貫で支援していく部分を担当しております。具体的には導入時のキックオフから、伴走支援、改善コンサルティングをしながら、とにかくお客様の成功に向けて必要なことは何でもやっています。

サービスのご紹介をお願いします

藤原さん:先ほどご紹介した「Onboarding」は、WebサービスのUI/UX改善を支援するSaaS型のツールです。タグを1行追加するだけで、エンジニアでなくても簡単に自社サービスのユーザビリティ向上が可能です。ユーザーガイドやポップアップ、AI機能をOnboardignの管理画面から作成・編集ができ、サービス実装まで数分で、スピーディーにできます。開発リソース不足や外注コストの高さに悩んでいる方々や、サービスの継続的な改善を行いたい企業様に最適なソリューションです。当初はSaaSを開発されている企業様向けに提供していたのですが、今ではtoCの大規模Webサービスなど、さまざまなサービスに活用されるようになっています。

カスタマーサクセスチームのミッションを教えてください

藤原さん:Onboardingのカスタマーサクセスチームのミッションは、お客様がOnboardingを活用することで導入効果を最大化し、お客様サービスの発展に貢献することです。CSチームは単に導入をサポートするだけではなく、成果を出すためにプロダクトの活用方法をお客様一人ひとりに合わせて提案していくことが大切だと思っています。

加藤さん:Onboardingのカスタマーサクセスですが、サービスの構造として、オンボーディングとアダプションを分けて考えるのは難しいと思っています。やはり、両方を一貫して支援することが、導入効果を最大化するためには不可欠です。一気通貫でサポートを行うことで、お客様のUI/UXの課題を深く理解し、それが最終的に効果の最大化につながると考えています。

契約数が増える中で、以前できていた提案機会が次第に減少していた

KOMMONSを知ったきっかけはなんですか

藤原さん:カスタマーサクセスの採用を始めた時期に、代表の白塚さんからご連絡をいただいて、KOMMONSさんを知りました。僕たちもカスタマーサクセス向けにサービスを展開していたので、その後、KOMMONSのSlackコミュニティにいろいろ投稿させてもらったり、セミナーも白塚さんと一緒にやらせていただいたりしました。そういった形で、色々とお付き合いさせていただいているなという感じですね。

KOMMONSのBPOを利用する前の課題を教えてください

藤原さん:私たちのカスタマーサクセスは、導入支援にとどまらず、お客様の事業成長を継続的に支援することが大きなポイントです。ありがたいことに、お客様の数も増え、その幅もSaaSにとどまらず、toCの企業まで広がっています。しかし、その分のCSのリソース確保が直近の課題でした。

お客様の契約数が増える中で、以前できていた提案機会が次第に減少し、それをどう解決するかが大きな問題でした。しかし、サポートコンテンツを増やすにしても、リソースが足りず、時間が取れないという状況が続いていました。このままでは課題が積み重なってしまう可能性もあり、早めに対応したいと感じている一方で、採用には時間がかかるという現実があります。さらに、採用後の教育コストやオンボーディング期間も考慮すると、足元の課題を早急に解決するために、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を選択しました。

KOMMONSのBPOを選んだ決め手を教えてください

藤原さん:白塚さんとは元々お知り合いでしたし、KOMMONSさんの存在ももちろん知っていました。白塚さんだけでなく、原島さんともお付き合いがあり接点は多くありました。そのため、カスタマーサクセスのリソースで困った際には、KOMMONSだなというのは自然と頭の片隅にありました。

そんな中、偶然知人の飲み会で大竹さんにお会いしたのがきっかけです。大竹さんに相談させていただいたところ、人材要件から候補者選定まで非常にスピーディーに進めていただき、それがとても大きかったですね。僕らのCS業務をお話しした際、的確に要件を定義していただき、納得感を持ちましたし、すぐに提案もいただいて早急に面談を設定していただいたのも大きなポイントでした。

面談で栗本さんにお会いした際は、彼女の優秀さを感じ、もう迷うことなくお願いしようと決めました。

具体的な栗本さんの決め手としては、ひとつはカスタマーサクセスの実務経験があることです。お客様のサイトに製品タグを埋め込んで動作させるというサービス性質が栗本さんのご経験と似ている点があり、そういった実務経験を持っている点が非常に大きかったと思います。

もう一つは、栗本さんご自身がプログラミングを学びたいという意欲があり、それが私たちのサービスに非常にマッチしていました。私たちのサービスはテクニカルスキルが求められる部分が多いため、その点でとても助かったと感じています。

擦り合わせながら業務を進めていく中で、期待以上のスピードとお客様対応に驚いた

実際にKOMMONSのBPOを使ってみての感想・効果はいかがでしょうか。

加藤さん:感想としてはとても良かったと思っています。理由は、立ち上がりがとても早かったからです。

今回は、正社員と同様に短期間で立ち上がることを期待して、2ヶ月間の稼働でどこまで戦力化できるかに挑戦しました。一般的には1〜3ヶ月での立ち上がりを想定していたため、比較的短期間で業務を担っていただけたのは非常に助かりました。

うまく立ち上がった要因として、目標設定をしっかり行い、具体的に何をやっていただくかを詳細に擦り合わせました。例えば、1ヶ月で操作説明を1人でできるようにしてほしいとお願いし、最終的にロールプレイを実施し、問題なく進行できるか確認しました。プロダクトやユーザーの理解を深めてもらうなかで、早々にお客様を担当できるレベルに到達する見込みが立ちました。

実際に動いてもらっている内容やそのスピード、お客様の対応内容については、予想以上の成果だったと感じています。特に、私がプロダクトマネージャーも兼務している関係で、プロダクトに関するヒアリングや要件定義を進めていたんですけど、リソースの問題でどのお客様が課題を抱えているかを管理することができなかったんですよね。

ですが、栗本さんが入ってくれたおかげで、ヘルススコア管理など、重要な業務がしっかりと進められるようになりました。正直、栗本さんがいなければできなかったことなので、本当に感謝しています。

藤原さん:当初は加藤と栗本さん、それにセールスチームと一緒に最初のキックオフをしていたんですが、今では栗本さんとセールスだけでも十分にやっていけるという感覚があります。お客様の期待に対してしっかりと応えられる体制を整え、よりバランスの取れた提案活動を展開していけると考えています。

特に栗本さんの、少し曖昧な指示でも一度自分なりに汲み取って整理し、「こういうことですよね」ときちんと答えを出せる能力は、ビジネススキルが非常に高いと感じます。そういった点は本当に助かっていますし、これからさらに期待したいと思っています。もし栗本さんがご許可いただけるのであれば、お客様の幅を広げて、さらにご支援していただけると嬉しいです。

逆に業務委託の立場から、栗本さんは株式会社STANDSさんにどのような印象を持ちましたか?

栗本さん:別のBPOで入っていた会社さんで、Onboardingを使っていたので、元々STANDSさんのことは知っていました。当時は、いいプロダクトを作っているなという印象でしたが、実際BPOとして入ると決まった時は、人材の要件が結構厳しいかもという話をしていて不安でした(笑)。

実際入ってみると、全くそんなことはなく、加藤さん始め皆さんが積極的に話しかけてくれて、サポートしてくれる雰囲気があり、いい意味でギャップを感じました。セールスや、エンジニアの方と話しても、業務委託という垣根を超えて優しく接してくださるので、とても働きやすくて有難いです。

加藤さん:一言で言うと、栗本さんは最高ですね(笑)。すごく信頼しています。任せていけることが多くなったと思っています。コンテンツ作成やお客様対応など、自分が漏れている部分をしっかりカバーしてくれる存在です。そういった意味で、すごくポジティブだなと感じています。

まだまだ業務が整理できていない部分もあるので、栗本さんが「何かやることはありますか?」と主体的に聞いてくれるので、まだまだお願いできることが沢山あるなと思っています。

加藤さん:他に、明確に良かった点としては、大きく二つあります。一つは、予測や読みがしっかりとつけられるようになったことです。これにより、経営から新規案件の目標を言われても、対応できる自信がつきました。

また、チャーンレートの予測もある程度立てられるようになり、これをもとに栗本さんと一緒にアプローチ方法を考えて動けるようになった点が大きな成果です。これらは、前提として、すべてのアクションやタスクを達成していただいた上での成果ですが、確実に進展を感じています。

自走できるプロのカスタマーサクセス人材は、アーリーフェーズの会社にマッチする

KOMMONSをおすすめするならどのような企業でしょうか?

藤原さん:企業のステージによってカスタマーサクセスに求められる能力や実務は大きく変わります。アーリーステージでは、設計力やプロダクトの方向性をしっかりと考える能力が求められ、レイターステージでは、いかにオペレーションをスムーズに回して効率化するかが重要です。

KOMMONSさんのような大規模なコミュニティを持つ会社では、さまざまな背景や経験を持つ方が集まっていると思います。それぞれの会社に適したCSのアプローチを見つけることは重要で、具体的なニーズや状況に応じてカスタマイズする必要があります。

そのため、どのような会社に合うかについて明確な答えを出すのは難しいですが、まずはKOMMONSさんにご相談いただければ、状況に応じた最適なアドバイスやサポートをしてくれると思います。

加藤さん:私はアーリーフェーズの会社さんにオススメしたいです。立ち上がったばかりの会社には、伸びるかどうかも分からない中で、少数派ながらも覚悟を持ってその不確実性の中で仕事をこなす人材が必要になります。そのようなカスタマーサクセス人材を確保するのはアーリーフェーズでは難易度が高いです。

さらに、そのような環境では、業務の多忙さやリソース不足が問題になることが多いので、「自走できる・タスクをきっちりこなせる人」は非常に貴重です。栗本さんのような自走できるタイプの人は、アーリーフェーズの会社には非常にマッチしていると思いますね。

今後のKOMMONSに期待することはありますでしょうか

藤原さん:現在、STANDSではカスタマーサクセスを中心に、正社員として一緒に働いてくださる方の採用を積極的に進めています。特にカスタマーサクセスは、私たちのサービスの価値をお客様に届けるうえで非常に重要なポジションです。

事業の拡大にともない、チーム体制の強化が急務となっており、現在は正社員を中心とした採用を本格的に進めています。長期的にサービスを一緒につくっていける仲間と出会うことで、さらに高い価値提供を目指していきたいと考えています。

KOMMONSさんのようなサービスが正社員採用にも対応していけば、より幅広い人材との出会いが生まれて、企業にとっても大きな成長のきっかけになるのではないかと感じています。今後の展開をとても楽しみにしています。

加藤さん:現場の目線としては、カスタマーサクセスの具体的な業務を滞りなく、しっかりプロフェッショナルとしてこなしていただくことは引き続き期待しています。

その上で、これからのCSにおいては生産性が非常に重要になってくると思っています。その生産性を上げるためのナレッジや、KOMMONSさんが契約しているお客様にそのナレッジを展開して、全体的に生産性を向上させていくような取り組みができれば、CS業界全体が活性化しますし、KOMMONSさんも独自のユニークな立ち位置を築けると思っています。そういった意味で、プラスアルファの部分としてそのような動きにも期待しています。

 ありがとうございました。