2025.05.19

子育てとキャリア、どちらも諦めない!フルリモート・業務委託で見つけた “ちょうどいい働き方”

正社員としてキャリアを積みながら、海外駐在中の帯同や出産・育児休業などを経験し、その後はフリーランス(業務委託)という働き方を選択された竹山さん。

「子どもとしっかり向き合いつつ、自分のやりがいや成長も大事にしたい」という想いから、フルリモート・業務委託の道へ踏み出し、カスタマーサクセスとして新たなキャリアを築かれています。

子育てと仕事を「どちらも諦めたくない」と考えてチャレンジし、柔軟にキャリアを歩んでいくヒントを、竹山さんにお伺いしました。

自己紹介をお願いします。

竹山さん:竹山真希と申します。家族は夫と8歳の男の子(小2)、5歳の女の子(年中)の4人家族です。

私は2008年に新卒で日本生命保険に入社し、約14年在籍していました。

総合職として事務構築やマネジメント、そして営業部門では金融機関向けの法人営業や代理店営業なども担当。出産・育児休業を挟みつつ、最終的には事務部署で課長補佐的なマネジメント業務に携わっていました。

夫が海外駐在の多い仕事をしていることもあり、最初は私が日本に残ったまま育児休業を取り、夫の駐在先(アルゼンチンやフィリピン)と日本で別々に生活していました。

でも、子どもが2人になり家族がバラバラなのはやはり難しいと感じ、思い切って退職し、フィリピンへ2年間帯同する道を選んだんです。

帰国後はどのようにお仕事を再開されたのでしょうか。

竹山さん:
2024年4月に帰国したのですが、働いていなかったので下の子を保育園に預けられない状況でした。

そこで幼稚園に入園させたものの、フルタイム勤務は時間的に厳しい。周囲のママさんが「業務委託」という形で働いていることを知り、「私にもできるかも」と思って探し始めたんです。

その中で営業経験を活かしつつフルリモートでできる職種を探していると「カスタマーサクセス(CS)」という仕事に出会い、現在は人材系サービスのカスタマーサクセス業務を担当しています。

企業で正社員としての道もあったと思うのですが、あえて業務委託という働き方を選んだのはなぜでしょう?

竹山さん:
まず、夫が海外駐在の可能性が高い仕事に就いていることと、子どもがまだ幼稚園で預かり時間も限られているという現状があります。フルリモートであれば自宅で働けますし、自分である程度スケジュールを組み立てられるのが魅力でした。

正社員だと、どうしても「ここまでは会社に来てほしい」「この時間帯に会議がある」といった制約が出てきます。

さらに、日本生命にいた頃は管理職候補として働いていたため、業務以外の社内プロジェクトなども同時並行で担当しなくてはならず、実際に子育てとの両立はかなり大変でした。

業務委託なら、やるべき範囲やミッションが明確なので、子どもとの時間をしっかり確保しながら働けると感じています。

具体的にはどんな業務を担当されていますか?

竹山さん:カスタマーサクセス担当として、企業(クライアント)とアシスタントさんの間に立って、契約や業務内容をフォローしたり、追加で必要な人材を探したりして、両者がスムーズに仕事を進められるようサポートしています。

クライアント企業も大手から小規模事業者まで多種多様ですし、アシスタントさんにも業務委託が初めての方がいるので、双方の不安や疑問に寄り添いながら、問題を解決していくイメージです。

1日のスケジュールはどのように組み立てているのでしょう?

竹山さん:
私は今、週20時間程度で働く契約なので、基本は子どもが幼稚園に行っている9:30〜14:30頃をコアタイムにしています。

そこから逆算して、

  • 朝にメールやチャットツール(Slack)をチェックしてタスク確認
  • 全体、チームの朝会があるときは参加し、共有事項や課題を相談
  • クライアントやアシスタントさんとのオンライン打ち合わせやチャット対応
  • 日中のうちに終わらないタスクがあれば、子どもが寝たあとや夕方などで調整

という流れです。

参観日や保護者会、子どもの習い事がある日は中抜けをして、夕方や夜に作業することもあります。フルリモートならではの柔軟さを最大限に活かしていますね。

カスタマーサクセスとしてやりがいを感じるのはどんなときでしょう?

竹山さん:
クライアントとアシスタントさんのマッチングがうまくいき、「本当に助かりました」「追加で業務をお願いしたいです」と言っていただける瞬間ですね。

また、アシスタントさん側が「初めて業務委託で働くので不安でしたが、サポートのおかげでスムーズでした」と感謝してくださるときも、とてもやりがいを感じます。

自分が間に入ることで、双方にとってより良い形を作れるのは大きなモチベーションになります。

在宅でお子さんを見ながらお仕事するなかで、意識していることはありますか?

竹山さん:
まずは、コアタイムを決めることですね。
幼稚園や学校に行っている間を基本の稼働時間にして、なるべく集中して仕事をするようにしています。

スケジュールの優先順位づけをすることも意識しています。子どもの病気や行事が入るのは避けられないので、そのときは素直に中抜けやスライド勤務をして対応。

それでも、「ここまでやらないといけない」という業務を朝のうちに洗い出し、優先度が低いものは翌日に回すなどメリハリをつけています。

また、家族との協力体制もとっています。夫が在宅勤務の日は別の部屋を使ってもらうなど工夫し、打ち合わせの時間に子どもが家にいる場合は夫に見てもらうように協力してもらうこともあります。

以前の正社員での働き方と比べて、両立しやすくなった点はありますか?

竹山さん:
断然しやすくなりました。

正社員で管理職を目指していた頃は、フル出社や長時間のミーティング、部下の育成や社内イベントなど、仕事内容が多岐にわたるうえに裁量も大きい。育児との両立は本当に大変でした。

今は業務委託だからこそ、自分が担うべきミッションが明確になっています。

忙しい時期はもちろんありますが、リモートで効率的に進められるので、子どもと過ごす時間も確保できています。

これからさらにどのようなキャリアを描いていきたいですか?

竹山さん:
私は人と接してサポートする仕事が好きなので、カスタマーサクセスや営業寄りの業務は今後も続けていきたいと思っています。

また、子どもがもう少し大きくなって幼稚園や学校から帰ってくる時間が遅くなれば、より長い時間働いてみたいとも考えています。

チームのマネジメントや後輩育成など、ステップアップにつながるポジションにもチャレンジしたいですね。業務委託であっても、そうした成長機会が得られるような体制があるのはありがたいです。

最後に、同じように「在宅で働きたい」「でも子育てとの両立が不安」と考えているママさんにメッセージをお願いします。

竹山さん:フルリモート・業務委託という働き方は、社会保障面など正社員と比べれば違いはありますが、時間の柔軟性や仕事への集中度はとても魅力的です。

子どもが小さい時期は、「もっと子育てを頑張りたい」「もっと子どもに手をかけたい」など、いろいろ悩むこともあると思います。それでも、自分の優先順位をはっきりさせれば、必ず「ちょうどいい働き方」は見つかると感じています。

もし人と関わるのが好きで、クライアントやアシスタントさんのサポートをしたいという方は、カスタマーサクセスのお仕事を候補に入れてみるのもおすすめです。

企業と求職者、両方の「困った」を解決できたときの喜びは格別ですよ。