2024.08.21
正社員と業務委託の垣根を越えて、立ち上がりの速いカスタマーサクセスを構築【株式会社Sales Marker様】
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会社の成長に対して、カスタマーサクセスチームのキャパシティに限界を迎えていた。
サービスのご紹介・自己紹介をお願いします。
荻原さん:株式会社Sales Markerで取締役COOを務めている、荻原と申します。Sales Markerは私含めて4人で共同創業した会社で、私はセールス領域とインテントセールスコンサルタント、いわゆるカスタマーサクセス領域を管掌しています。
株式会社Sales Markerでは、Sales MarkerというSaaSを提供しています。インテントセールスという概念を掲げていて、顧客の検索行動を起点に、データに基づいた営業をするという新しい手法を実現するためのサービスです。
構成要素は企業などのデータベース、WEB上の検索結果(インテントデータ)、AIです。これらを掛け合わせることによって今まさにニーズがある企業を特定して、最適なアプローチを仕掛けることができます。
組織におけるインテントセールスコンサルタント(カスタマーサクセス)のミッションは、インテントセールスを実現した上で、顧客の成果を出す、その伴走支援をするというところです。このミッションを実現する上で、大事にしている観点が3つあります。
お客様のセールス・マーケティングを担当することになるので、まずは我々がセールス・マーケティング分野に専門性を持っているということ。その専門性が、インテントセールスをベースとしたものである必要があります。次に、機能面ばかりを重視してしまうプロダクトアウト的な思考に陥らないこと。お客様の成果のためには、チームのモチベーションアップや、目標理解の浸透など、時にプロダクト外の部分の課題解決までお手伝いする必要があります。3つ目に、これらを踏まえた上で、Sales Markerを使ってどのようにお客様の成果に繋げるかを考えること。この3つを大切にしてチームを運営していますね。
加藤さん:大学を卒業して、新卒で地元の名古屋で、眼鏡を卸してもらうための営業をしていました。それからというものずっと営業畑で、人材派遣会社など数社を経て独立した次第です。
人材派遣会社にいた時には、ホームページを一件ずつ調べてテレアポするという泥臭い営業でした。今思い返すと、そこでフリーランスに対するハードルはぐっと下がりましたね。
一方、副業で人材派遣会社の地方支社の立ち上げに携わった際には、地方の需要に対してとにかく人材不足だったのもあり、自ら営業して、成約した後はPMのような役割でした。その中でカスタマーサクセスについても包括的に経験しました。副業でこれだけやれるなら、会社の中に入ればもっと大きな成果を挙げられるという確かな感触があったんです。
営業とカスタマーサクセス、二つの経験をもっと活かせる機会は無いかなと模索していたところ、白塚さんからLinkedInでメッセージを頂き、KOMMOMSの存在を知りました。それまでは営業のエージェントを通してフリーランスをしていたので、カスタマーサクセスのエージェントがあることに驚きましたね。
Sales Markerでの面接は荻原さんが担当でした。荻原さん含め創業者の4人の優秀さに衝撃を受けたのを覚えています。全員、ビジネス・開発両方の知見がとても深いんです。
当時は営業、カスタマーサクセスともに1人か2人ぐらいの規模感だったので、自分が今までしてきた経験が活かせるという確信があり、Sales Markerにジョインしました。
KOMMONSを利用して業務委託するにあたっての、当時の課題はなんでしょうか?
荻原さん:我々は商談数増加をお客様の成果として設定することが多いのですが、そうすると変数が多すぎて、どうしても業務が属人化するという課題を抱えていました。
というのも、実際に商談が行われるまでにはターゲティングする、担当者に接触する、商談アポイントを取る…
このようなプロセスの中でどうしても、個人のスキルに依存する場面が多いのが実態です。
例えば、インサイドセールスの際は個人のテレアポの力で大きく成果が異なってしまうなど…。
それらを全て包括してカスタマーサクセスとして担当するとなると、必然的にハイタッチにならざるを得ません。伸びている事業に対して、カスタマーサクセスチームのキャパシティに限界が来るのは目に見えていました。
加藤さん:確かに私がSales Markerにジョインした当時は、契約数に対してカスタマーサクセスが追いついていなかったです。お客様が期待している効果とサービスを使ってもらってからの実際の効果にギャップがありました。Sales Markerをうまく活用してもらう前に、チャーンになってしまうという場面も珍しくはなかったですね。
正社員と業務委託の垣根を越えた、単なるアウトソーシング以上の業務委託の活用を
正社員採用と業務委託どちらの選択肢もあると思うのですが、業務委託を活用した理由はどこにあるのでしょうか?
荻原さん:業務委託をお願いするに至った理由として、人材の供給が早いこと、質が担保されていることが挙げられます。
正社員採用はどうしても時間がかかるんです。KOMMONSさんはカスタマーサクセスのプロなので、しっかりと目利きされた人材がスピード感を持って入ってきてくれるというのは、我々にとって大きなメリットでしたね。一言でカスタマーサクセスと言っても、会社によって全く異なります。その中で人材の要件定義をしっかりとすり合わせできるのは、一般的な副業マッチングサービスには無い、KOMMONSさんの魅力です。
とはいえ、組織の規模も大きくなってきているので、正社員の採用も進めています。会社と一緒に成長していけるような人材を募集しています。
加藤さんはSales Markerにジョインしてみての感想はいかがでしょうか?
加藤さん:ジョインして、初めにすごいと思ったことは、Sales Markerが毎週機能追加レベルのアップデートをするということですかね。これは現在も続いていて、UI・UXの部分でも毎週2個は必ずアップデートされます。これはかなり衝撃的でした。油断していたら置いて行かれてしまう(笑)。CTOの陳さんを筆頭に、続々と優秀なエンジニアが増えていて、開発サイドのレベルの高さをひしひしと感じています。
インテントセールスと言う新しい概念を推し進めるにあたって、教育面などは大変ではなかったですか?
荻原さん:実は、弊社は正社員と業務委託の方の入社オンボーディングプロセスが同じなんです。
業務委託の方には、インプットやロープレの時間も、業務時間に含めてもらっています。
正直、チームの中で誰が正社員で誰が業務委託の方なのかわからないことも多いですね。
業務委託の方でも、エンゲージメントや帰属意識は大事だと思っているので、しっかりコミットしてもらえるような組織づくりを心がけています。今度全員で社員旅行に行きますし(笑)。
確かに業務以外の時間のコストが増えますが、それ以上にこちらの要求している以上の力を発揮してくれるので、むしろプラスだと考えています。カスタマーサクセスチームでは、業務委託の方が率先して人材育成を進めてくれていて、それぞれのナレッジを集約して、新入社員のオンボーディングを支援していくイネーブルメントチームを発足しました。
自分じゃなくて、会社を主語にして仕事をしてもらえるのは本当にありがたいです。実際に業務委託から正社員になっていただけたケースもありました。
業務委託で他社のナレッジ・経験をチームに持ち込み、スピーディなオンボーディングを実現
実際に業務をアウトソーシングしてみて、定性・定量的な効果はありますか
荻原さん:イネーブルメントチームによって、オンボーディングのリードタイムが2ヶ月から2週間ほどになったので、およそ4分の1になりました。2週間で案件の一部を任せられるようになるというのは、非常に効率的ですね。
もうひとつ、他社の知見を得られるというのはやはり業務委託をする大きなメリットだと考えています。
我々の業務外の時間で成長してくれているとも言えますね。
専門性が高い人材は、課題解決力に長けている可能性が高いです。特に加藤さんは架電に関しての知見・経験が深いので、ナレッジをシェアしていただくことで全体のレベルが上がっています。
それが結果的にお客様の成果に繋がる場合が多いなと。
加藤さん:確かに、当初は我々業務委託人材が率先して、ハイタッチでニッチなお客様を担当していたという感触はありました。実際に今現在の業務委託人材は、純粋なカスタマーサクセスというよりも、即戦力でお客様に総合的な提案をしていく、コンサルやセールスに近い業務をしているなと思います。
私はお客様から営業に関しての意見を求められることも多く、私の過去の経験が活きる場面が多いです。
実際に私が担当しているクライアントは長期的に良好な関係を築けています。
ただ最近は社内の事情は変わってきていて、優秀な方も正社員として沢山入社してきているのでチーム全体のレベルが上がってきたように感じていますね。
どのような会社にKOMMONSをオススメしますか?
荻原さん:成長している会社、成長を目指している会社ですね。
戦略に合わせて、スピードとフレキシビリティを持って人材を配置できるのは、業務委託人材ならではの強みだと思います。
KOMMONSさんであれば、戦略・組織フェーズに合わせて要件に合った人材を紹介していただける。
正社員だけだと、どこにどう人材を配置するか考えないといけないので、どうしてもスピード感が失われてしまう。これは我々のようなスタートアップだと致命的です。
今後KOMMONSに期待することがあれば教えてください
荻原さん:カスタマーサクセスのパーソナリティ診断的なものがあったら面白いなと思いますね。アセスメントとキャリアパスを一緒にすれば、働く側としたらどこを目指すかわかりやすいし、企業側からすれば採用がしやすくなるのかなと。「パーフェクトなCS人材ってこういう人材だ」みたいなものをある種定義して頂けると、カスタマーサクセスのプレゼンスが上がって行くのではないかなと期待しています。
加藤さん:同じくカスタマーサクセス、さらにはインサイドセールスのプレゼンスを上げていってほしいですね。どうしてもフィールドセールスに比べて価値が見えづらい部分はあるので、アップセル・クロスセルに対しての報酬制度で価値を見える化する・チームで経営戦略から入って、付加価値を出して行くなどできたら嬉しいなと。市場価値をどんどん上げて行ってほしいなと思っています。
ありがとうございました。