2024.04.14
チームビルディングを経て1からCS業務を仕組み化、その中で見えてきたものとは【株式会社物件王様】
- CS顧問
- 業務設計
カスタマーサクセスとサポートが一緒で、全ての業務が属人化している状態だった。
物件王さんのサービスについての簡単な紹介をお願いします
外村さん:物件王は、建築会社・工務店向けの不動産仲介業参入の支援サービスです。物件情報を掲載するサイトと、管理画面のシステムの提供を行っています。
ただシステムを提供するだけではなく、不動産実務支援も含め、お客様の売上アップの為のトータルサポートまでが特徴のサービスです。
お二人のご経歴をお伺いしたいです。
外村さん:現在は物件王でカスタマーサクセスチームのリーダーをしています。カスタマーサクセスチームは、お客様がサービスを使ってから売上を上げるまで、全てのフローに責任を持つのですが、私はその中でも集客のサポートに特に注力している形です。
経歴は、新卒で空調メーカーに就職しました。元々理系だったので、技術営業職という職種に就き、技術職と営業職の中間のような役割でした。実際に現場で作業服を着てヘルメットを被って、空調の現場調査をしたこともあります(笑)。
2年半ほど働いた後、結婚を機に愛媛に移住することになり、「リモートワークでも働ける」「自分の市場価値が上げられる」という2軸で転職活動をして、物件王のカスタマーサクセス職に転職しました。物件王に入社してからは、3年ほど経ちます。
当時はカスタマーサクセスもそれほど認知度がなかったと思いますが、どうやって転職を決められたんですか?
外村さん:自己分析をしている中で、元々理系なのもあり、論理的思考は得意だなと感じていて。その中でも、コミュニケーションが比較的得意というのもあり、自分の強みを活かせる仕事がいいなと思っていました。その中でも、AIに置き換わらない、単純作業が少ない、面白みがある、など色々な要素があって、転職を決めた流れです。カスタマーサクセスという言葉自体には、リモートワークできる職種を調べている中で出会いました。
大脇さん:前職は新卒で地元の電力会社で営業をしていて、社内のアナログな業務プロセスを変えたいなと思い、エクセル等で効率化するということに取り組んでいました。
効率化が成功すると、早く仕事が終わるようになって雑談が生まれたり、職場の空気が良くなっていきました。ですが、転勤する先々でこれをやっていったら一生かかるかもしれないなと思って(笑)
会社内だけではなく、同じような課題を持っている世の中の人を助けたいなと思い、異業種・異職種のサイボウズに2018年に入社しました。そして2020年からCS組織を0→1で立ち上げてきて、現在に至ります。
KOMMONSを知ったきっかけはなんでしょうか?
外村さん:弊社の専務がKOMMMONSさんを知って、繋いでいただきました。当時はカスタマーサポートという部署で、実際はカスタマーサクセスの部分も業務としてはあったんですけど、どちらもはっきりとした区別はなく進んでいたという段階でした。カスタマーサクセスの部分をしっかり作って行こうというところで、ご紹介いただきましたね。
大脇さん:きっかけはKOMMONSが立ち上がった直後か、立ち上がる前くらいの時に貰った白塚さんからのTwitterのDMです。「この人いい人そうだな」と思って、ミーティングをしたのがきっかけでした(笑)。KOMMONSさんのカスタマーサクセス支援の第一号として参加させていただいて、気づいたら4年ほどKOMMONSさんに関わらせていただいています。
KOMMONSを選んでいただいた決め手はなんでしょうか
外村さん:当時の物件王の状況をヒアリングしていただいて、やるべき施策を3つ出していただき、どれも納得感があるものでした。時間や業務の自由度・柔軟性があるところと、正直コストパフォーマンスが良すぎるなと思ってお願いさせていただきました。
当時はどんな課題をお持ちでしたか?
外村さん:当時はカスタマーサクセスチームのなかで、サポートもサクセスも両方やっている状況でした。今は別れているのですが、実務を担当するチームとWEBを担当するチームが同じで、5人〜6人体制でやっていました。
カスタマーサクセスチームも出来たばかりで、サービスが顧客の売上に貢献できているかを厳密に追い求めることができていなかったというのが課題でした。人数も少なかったので、日々の業務をなんとかこなすことに精一杯だったんです。新規顧客のサポートで毎日が過ぎていて、カスタマーサクセスとして目線を揃えなければいけないというタイミングだった気がします。
ちょうどリーダーになったタイミングで、私が痛感したのは業務が属人化してしまっていることです。サービスをどれくらい使ってもらえているのか、成果につながっているのか、というのは、担当者しかわからないような状況でした。人に依存している部分をどうにか仕組みで解決しないといけないなと考えていました。
属人化の課題に対してどういった取り組みをしていったのですか?
外村さん:最初は「オンボーディングの仕組み化」「アダプションの仕組み化」「サポート・サクセスの切り離し」の3つをやっていこうという話でした。
まず最初に「アダプションの仕組み化」のなかでまずはヘルススコアの作成に取り組みました。社内の体制的に、新しいことを始めるのに納得感が得られなかったり、単純に業務が忙しくなったりで、最初は本当に大変で(笑)。まずは物件王のカスタマーサクセスチームとして、ビジョンとミッションを決めて目線を揃えました。その結果、チームメンバーにこれからやりたいことの共有ができ、スムーズに進んだんです。
チームビルディングや、目線を合わせる部分でもサポートしていただいて、とても助かりました。毎回、目標の確認であったり、振り返りをしてくださって、この短期間でヘルススコアを確立できたのは、本当に大脇さんのおかげだと思っています。
それからヘルススコアの運用に着手しました。どんな数値を取るか、項目にするかというところが難しかったのですが、大脇さんのサポートもあり、今現在テスト運用を始めて3ヶ月といった状態です。
マネジメント未経験で苦労、社外の経験者に聞けるのは大きなメリット、仕事が楽しくなった
取り組みをしていく中で気をつけていたことは何かありますでしょうか?
大脇さん:私は、CS組織の皆さん自身で組織を良くしていけるような、自走をサポートするのが役割だと思っています。脇役として関わるというか。チームビルディングはとても複雑なので、一つ問題が解決すればうまくいくものではないと思っているのですが、自分自身の経験の中で苦しんだこと、大変だったことを共有して力になれるよう心がけています。
外村さん:大脇さんのスタンスについては最初に説明を頂いて、当時は本当に自分たちで出来るか不安でした(笑)。今ではその形をとっていただいて本当に良かったなと思っています。自分たち自身で何をしていくべきか考えていく意識が、チームに定着しました。組織としても、仕組みを作る意識が生まれています。今ではカスタマーサクセスチームから、全社にその影響を及ぼせているなと感じます。
個人的には、マネジメント経験がない中でリーダーになったので、メンバーとの関わり方に不安を感じていました。社内でのモデルケースがない中で、マネジメントとしての心構えも大脇さんにサポートしていただき、やっと修羅の道を歩き始められたかなという感じです(笑)。チームとの時間とは別で、1on1をしていて、その中でマネジメントについて細かいことまで相談に乗ってくださいました。おかげさまでやっと自分のマネジメントの基盤ができたかなという感じです。
大脇さん:私目線で言うと、チーム全体で課題意識が共有出来るように変わったと思っています。同じ目線で課題意識を持って議論できる、良いチームです。外村さんのことで言うと、関わらせていただいた当初は昔の自分と一緒で苦しんでいたなと(笑)。後半からは、表情からみても前向きに、楽しく取り組めているんだろうなと感じて私自身も嬉しく思っています。
外村さん:仕組みを作って運用して、それがお客様の役に立っているなと思うとすごくやりがいを感じます。今ではチームメンバーとも目線を揃えて話すことができ、チームとしてやっている感触があって、それが全部お客様側を向いているというのがすごく楽しく仕事できている理由です。
ヘルススコアを運用してみて、初めてわかった優先順位
実際の業務でどんな変化がありましたでしょうか?
外村さん:実際にヘルススコアを運用している中で、社内でお客様の状況確認をする方法が大きく変わり、顧客へのアプローチの仕方が変わり始めています。これまでは1ヶ月に1度一社ずつ、全顧客の状況を社内ミーティングで確認・情報共有していく形だったのですが、これだと時間もかかりますし、各顧客に必要なサポートの内容も、個々の担当者の感覚に委ねている状況でした。ヘルススコアを運用することで、各顧客がどのようなことができていないのか見えるようになりつつあり、ハイタッチしないといけないお客様を優先することができるようになりました。
もし大脇さんが居なかったら、ここまで来るのに2倍は時間がかかっていたと思います。スピードもそうですが、クオリティの部分でも大きな差が生まれていたと思います。正直やろうと思えばヘルススコアは作れるのかもしれないですが、出来上がったもののレベルが全然違うというか。仕組みもチームも、質の部分が大きく変わったなと思います。
どういった会社にKOMMONSをオススメしますか?
外村さん:本気でカスタマーサクセスをやりたいと思っている会社さんにオススメです。正直、形だけのカスタマーサクセスで良いのであれば、「この仕組みでやって」「このシステム使って」というような答えを簡単に出してくれるサービスの方が楽だと思います。でも、本当に自分たちの会社にあったカスタマーサクセスをやって、お客様の成功を目指すなら、KOMMONSさんのように一緒に考えて作ってくださる姿勢が大事になると思っています。
今後KOMMONSに期待することを教えてください。
外村さん:サポートとサクセスの切り離しなど、引き続きサポートお願いします。チームが大きくなってフェーズが上がってくると再びチームビルディングの壁に当たることがあると思うので、その時はまたご相談させて頂きたいです。
大脇さん:カスタマーサクセスのメソッド・パターンのようなものは世の中に増えてきています。ですが実際にやってみると、業務設計はもちろんのこと、それ以外の部分でも様々な問題が出てくると思います。リーダーシップやマネジメントなども、カスタマーサクセス独自にアレンジした方法が必要です。そこにチャレンジする方は色々な壁に直面すると思いますし、私自身そういった方々の力になれたら嬉しいと思っているので、そんなサービスを一緒に作っていきたいなと考えています。
ありがとうございました。
カスタマーサクセスの全体設計や成果創出に課題をお持ちならKOMMONS
株式会社KOMMONSは「働くを、傍楽(ハタラク)に」というVisionの元、国内最大級のカスタマーサクセスコミュニティを基盤に、カスタマーサクセス特化型の業務委託人材のマッチング・コンサル支援サービスを提供しています。
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